前回はこの物件の立地状況や利便性について考察しましたが、いよいよ、間取りを1つピックアップして、こまめ視点から見た見解をつらつらと語りたいと思います。今回ピックアップしたのはD2typeの「3LDK + WIC + N」。
3部屋あってLDK、ウォークインクローゼットがあって納戸もあるから余裕なのかしら?と一見感じるサイズ感ですが実際は平米数、間取りの取り方によって実感とはかなり違うこともあります。新築マンションの場合はこれが難しいところ。実際のお部屋が見れないから、間取りや営業担当者さん矢担当のコーディネーターさんに質問して大体の雰囲気を想像するしかないのです。しかしここで助かるのが最近増えてきている家具付き間取り。普通の間取りは白地図のように何もなくて設備程度の配置がわかるだけ。家具付き間取りはあくまで配置例ではあるものの、ベッドのサイズなど大抵固定サイズのものを置いたらこんな感じ(雰囲気、距離感)なのね!と、とても想像しやすくなるのです。だから今回はあえて普通の間取りと家具付き間取りを並べて、こまめチェックしてみたいと思います。
物件名 :プラウドタワー小岩フロント
タイプ :D2 type
プラン :3LDK+WIC+N
専有面積:74.49㎡(約22.53坪)
バルコニー面積:15.44㎡
方角:東南
⚫︎玄関|コンパクトで水回りのみ独立
こちらの玄関はシンプルな靴箱のみで、叩きが斜めカットなデザインとなっております。続く廊下にはトイレと洗面室、浴室のみ独立しており、リビングダイニングに入る扉だけが各室に続く扉。つまり、3LDKの3部屋は全てリビングインになっている間取りです。完全に独立したお部屋が1つもないので、家庭環境にもよりますが、家でお仕事をするにはあまり向かない間取りです。また、お子さんが小さいうちはいいですが、成長するに従って、どうしても単独でお部屋を確保したいという時期になった時に、少々困りそうな間取り。夫婦2人だけのご家庭か、お子さんがまだ小さいご家庭向けのように感じます。
⚫︎リビング・ダイニング・キッチン|ど真ん中に鎮座
間取りの中心部に位置するLDK。家族のコミュニケーションが取りやすく、各個室へのアクセスも全てこのエリアを通るので家族の存在を否応なしに感じられる、そんな間取りです。LDのみで約10.9畳というのはそんなに大きくはないですね。ダイニングのそばに、そこそこ大きめな納戸がありますが、ある程度の収納力があるのに、ダイニングテーブルを置くと、出し入れが少々困難で使いずらいことが、イラスト図面を見ると見えてきますね。ノーマルな間取り図面と比較すると、イラストがある方が生活をイメージしやすくなるということが、なんとなくわかっていただけたでしょうか。他のお部屋でもポイントがあるので、どんどんみていきましょう!
こちらのキッチンには食器棚はついていません。イラスト間取りは造作家具をイメージしているか、横幅がピッタリの既製家具を設置したものとなっております。従って、キッチンの面材と同じ仕様の食器棚にしたい場合は、造作代が必要となることを考慮しておきましょう。冷蔵庫はキッチンの突き当たりにピッタリとおさまるサイズ感の置き場があります。ピッタリがゆえに、購入時は奥行きと横幅のサイズに気をつけましょう。1つこまめが気に入らない箇所があるのですが、それはキッチンの上部吊戸棚とコンロ前面が壁になっているところです。これがね~、とにかく視界の邪魔をするに決まってるんです!LDから見ても歴然、玄関からすぐのドアを入ってきた時点でもう視界が抜けない!広いLDKならともかく、こんなコンパクトなお部屋なら尚更ペニンシュラにした方が広く感じてよろしいのではないかと思ってしまうこまめなのでした。
⚫︎洋室1|寝るための場所はここしかない?!
こちらのお部屋はリビングインでも唯一出入り口が押し扉。他の部屋はいずれも引き戸(おそらく吊引戸)なので音漏れが聞こえやすいので、しっかり個室として機密性も高いお部屋であることから寝室向けではあるでしょう。残念なのはウォークインクローゼットの扉がドア仕様であること。それでなくとも約6.5畳という広さなのにここでドアだと部屋側に干渉スペースができてしまいます。できればここは引き戸にしてオープンしたままワードローブをゆっくり選ぶような形にした方が使い勝手が良さそうです。もしドアにしてしまうのであれば、WIC側に面した側に鏡を設置して姿身代わりに使えるというような工夫をしてもらえると嬉しいポイントに早変わり!かもしれませんね。
⚫︎洋室2・3|広さが惜しい・・・
洋室2のお部屋は約5.3畳。洋室3のお部屋は約5.0畳。最近のマンションは限られた広さの中で部屋数を多く取ろうとするせいか、どうしても1室あたりの広さが狭い間取りが多く、残念ったらありゃしない。せめて個室は6.0畳はあって欲しいものです。この間取りはもう1つの洋室3も5.0畳台でまだ良心的かも。酷い間取りだと4.0畳ギリギリのようなものまでありますので。
洋室2はリビングに面しているため、テレビ視聴をしているときはの音漏れが気になりますね。物音がすると集中できないタイプの方はなんだか落ち着かないお部屋になってしまうかもしれません。
洋室3はダイニング側に面しているものの、キッチンが近く、料理中の音が気になるかもしれません。換気扇も最近はだいぶ音も静かになってきていますが、やはり音は出ます。冷蔵庫の音も意外にするんですよね、モーター音とか、自動製氷設定の場合は、氷ができると”ガタガタゴロン”というように結構な音がいたします。こまめ家の冷蔵庫は夏になるとフル稼働で、しょっちゅう音がしています。
いずれのお部屋も長めの長方形なので、イラスト入りの間取りを見ると、ベッドまでの距離があまりないことがわかります。このベッドはシングルサイズでしょうから、横幅1mとして、出入り口からの奥行きが2mに満たないことが図面から読み取れますね。いやはや、かなりのスリム部屋。こまめ的には窓がないので、閉塞感を感じてしまうし、なんだか息苦しさを感じてしまいます。ここは個人差がありますので、感じ方は人それぞれ。
使い方としては、ご夫婦だけの家族構成であれば、旦那様と奥様、それぞれ個室を持つということが可能、お子さんがお二人のご家族構成ですと子供部屋として活用することができます。広さもそんなに変わらないので、ほぼ平等です。
⚫︎トイレ・洗面化粧室・浴室|完全独立、
水回りは全体を俯瞰してみると、居室よりも余裕を持った広さがあるようです。特に洗面化粧室は洗面台はちょっとコンパクトめですが、ドラム式洗濯機が並列で設置できる造りなので、スッキリとした印象に仕上がっています。ただ、リネン庫が出入り口ドアが干渉することで閉めていないと取り出せないというてんが残念ですね。また洗面化粧室の広さに対してもう少し収納が欲しいところです。浴室はUB1418とあります。ユニットバス・・・ちょっと施工設備が気になりますね、一概にユニットバスといっても、かなり簡易なものもあれば、床がタイルなど高級感を持たせたものもありますので、ここは間取りというより、設備仕様の確認マストであります。
⚫︎こまめのひとりごと
やはり家具付き間取りがあると、とてもイメージがしやすくいいですね。
特に洋室2、3については、ベッドのサイズ感でお部屋の広さが具体的にイメージできるので助かります。通常の間取りだけだと、5畳と書かれていても、ハテ?といまいちイメージがつかめません。例えばその時に賃貸しているマンションの一室に5畳のお部屋があったとしても、長方形寄りの5畳なのか、はたまた正方形に近い5畳なのかによっても部屋の広さの印象はガラリと変わります。しかしこのように家具配置の間取りを見ると、なるほどシングルベッドのサイズでも余裕があるな、とか、意外に思っているより狭いかも、といった判断基準に役立ちます。以前は家具付き間取りは珍しいものでしたが、徐々に採用されているデベロッパーさんも増えてきました。あくまで参考でしかありませんが、家具配置の参考にもなりますし、じぶんだったら。。。と想像を膨らませるのも楽しみの1つであります。
で!こまめ的にこのマンションの間取りはどうなの?!っというと、正直、私のライフスタイルだと少し気疲れしてしまいそうな間取りかなと思います。夜遅くまで作業することがあったり、逆に朝早く準備をしなければならない時など、引き戸1枚の先に休んでいる家族がいると思うと、音を立てないように、とか、色々気にしてしまいそうで。ただ、家族のライフスタイルがほぼ一緒(起きる時間、寝る時間がほぼ同じようなタイミングなど)であれば、問題ありません。洋室2、3のコンパクトさは子供部屋には適しているかもしれませんが、思春期にLDKに面しているとストレスがかかり微妙なところでもありますね。小さいお子さんがいらっしゃったり、子育ても終わって今の家では広すぎてというご夫婦にはなかなか良い間取りなのではないかと思います。
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